ナインボールクラシック・レディース

高橋直子 優勝

珍しく深澤が悩んでいた。しかも1年半もの長い間。9BALL CLASSICが発足したのが96年9月だから、そのすぐ後からずっとということになる。
それは体重の事でも、オトコの事でもなかった。
アマレディースの試合についてである。

公式戦においてもハウストーナメントにおいても、我々CLASSICの試合においてもレディースの出場は1割に満たない。女子プロトーナメント(オープン)においても、出場してくるメンツは限られてくる。
でもね、営業を兼ねて試合にいったり、いろんな球屋さんをのぞいてみると、キューを持ったレディースは確実に増えている。マニアックな趣味としてではなく、もっと幅広い層にビリヤードの楽しみを知って欲しい。

そのためにはレディースの出やすいトーナメントを企画しなくてはならない。「企画がウリ」のCLASSICも今回限りは深澤が1人で突っ走ることになった。と、いうのもスタッフは深澤以外は全員男性でレディースの試合にほとんど興味がないのだ。

幸い、深澤には仲のよい「おじさん」がいてちょっと前からCLASSICをサポートしてくれている。その人に相談したところこちらも引き受けてくれた。皆が知っているとうり、つかさプロの中村さんだ。
深澤は中村さんに相談しながら案を練り、また女子プロの意見を聞かせてもらったりして1年・・・


10月18日、アマレディースオンリーの(しかも)ハンデ戦が決行されたのである。
最初は48名先着にしていたが(本部の予想は40名集まれば大成功)締め切り4日前に48名を越えていた。

10月11日の締め切りには、予想をはるかに越える64名がエントリーされていた。この名簿を見たときに深澤は涙が出たよ、本当に。うれしくってさー。
それに、中村さんはもう1人「南雲ビル」さんというスポンサーを見つけてきてくれた。(中村さん、南雲さん、本当にありがとうございます。)

さて64名でWイルミ、32名からSイルミという内容に加え、賞金、副賞総額も豪華なものになった。(これも、スポンサー2社とWOエンタープライズさんのおかげです。)
ハンデ内容も初心者の出やすいようにB,Cというクラスを1ランクアップしたうえで、初心者を配置した。
(BをLA/5、CをLB/4、初をLC/3)
これはLAには厳しい内容だったらしく、ベスト8には3人しか残らなかった。
なかでも、坂田(ルパン LA)はスプリング準優勝実力どうり予選を勝ち上がり、決勝でも能丸(サイドポケット LA)、橋本(ミスターポケット LA)を破りベスト4まで進出したがここで高橋直子(メイプル LA)と当たり敗退してしまった。高橋は高橋で予選からB9,コンビ9,マスワリを連発し決勝一番乗りだった。

ファイナルは、高橋と岡野。岡野(ビックボックス LB)も、決勝に残ってから対戦相手を2、0,1,2と押さえる立派なスコア。しかしファイナルの相手は強すぎた。岡野も頑張ったが、なんとか返せたのは1セットだった。

高橋を見ていた男性はびっくりしたに違いない。レディースの実力もここまで来てるんだよ!!「よく入れる」とか「よくねばる」とかのレベルじゃないんだよ!!
高橋は相手が誰であれ手を抜くことなく、自分の球を撞いた。優勝間での7試合W-0,W-1,W-0,W-3,W-1,W-1,W-1.唯一3セットを取られた相手は木村(グリーンルーム LA)だ。
同じレディースながら深澤は心からホレたゼ。本当にカッコ良かったたよ、直ちゃん!!

最後になりましたがいろいろ意見を聞かせてくれた高橋(里)、北山、宗田、吉田、平林プロ、この場を借りて御礼を言わせたいただきます。ありがとうございました。


64名 A10 B28 C26